皆さんは、広さを表す単位である「坪」という言葉を聞いたことはありませんか?
よく、敷地面積を表すときに、「平米」や「坪」という言葉を耳にすると思います。
では、「坪」とは、どのようなものなのでしょうか。
坪とは、尺貫法で表される面積の単位のことです。明治時代の度量衝法で400/121平方メートルと定義されています。これは、一辺が6尺の正方形の形であり、約3.3058平方メートルです。また、1坪は畳2畳分という定義もあり、この場合は関東と関西では畳の大きさが異なるために、広さに誤差が生じてしまいます。
一坪が2畳分と言われると、大体の広さがイメージしやすいことも特徴として挙げられるのではないでしょうか。
では、何故「坪」という単位は使用されなくなっているのでしょうか。
1つの理由としては、世界共通の単位ではないから、ということが挙げられます。
「坪」を利用しているのは、日本と、日本の支配下にあった台湾を代表とするアジアの数国のみとなっています。
実は、中国では「坪」ではなく、「歩」という単位が使われており、日本は中国の文化を取り入れていたため、過去には「歩」を利用していました。
世界共通の単位は、㎡(平米)となっているため、不動産屋のチラシを見ると㎡と標記されており、後ろにかっこ付けで坪と書かれている場合が多いです。
現在では、「坪」という単位は基本的に使われていませんが、それは、いつの時代からなのでしょうか。
「坪」などの尺貫法は、昭和34年、西暦1959年に制定された「計量法施行法」によって、基本的には使われないことになっています。しかし「尺」や「合」などは、生活の中でもよく使われています。
なぜ、このような単位が使われ続けてきたのかというと、単位の決め方が人間本位になっているからです。
例えば、「坪」は、人が一日3合のお米を食べるとして、一年分のお米が収穫できる面積を「一坪」と決めていました。
このように、生活に密着する形で決められた単位というものは、うまく生活に馴染み、利用されていくものです。